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監視カメラにおすすめのフレームレートは?fpsの意味や種類を解説!

  • 監視カメラにおすすめのフレームレートは?fpsの意味や種類を解説!

    監視カメラ

  • 2023.08.29

監視カメラではフレームレート(fps)を選べますが、どのような意味かわからない方も多いのではないでしょうか。フレームレートの数値によって動画の見え方が異なります。撮影シーンごとに最適な数値が異なるため、監視カメラで設定する前にチェックしましょう。

本記事では、フレームレートの意味や監視カメラにおすすめの数値について解説します。また、数値を高く設定する際には注意点があるため、ぜひ参考にしてください。

フレームレートやfpsの意味は?

フレームレートは、1秒間に映る静止画の枚数を示しています。単位はfps(frame per seconds)で、30fpsと表記される場合は1秒間に30枚の画像が映るという意味です。fpsには1〜240のように幅広い数値が使用されており、数値によって映像がどのように見えるかが決まります。

動画は何枚もの静止画が連続して切り替わり、動いて見える仕組みです。画像の数が多いほどスムーズな映像になります。つまり、フレームレートの数値が高いほど滑らかで途切れない映像となるのです。

フレームレートと間違いやすいリフレッシュレートとは?

フレームレートとリフレッシュレートは似ているため、間違いやすい用語です。リフレッシュレートはディスプレイが1秒間に画面を書き換える回数を示しています。単位はHz(ヘルツ)で、1秒間に60回画面を書き換える場合は60Hz、240回の場合は240Hzと表記されます。

フレームレートとリフレッシュレートの数値が異なっている場合は、低い値が優先的に適用される仕様です。例えば、240fpsの映像をリフレッシュレートが60Hzのディスプレイで見ると、60fpsの映像となります。

使用シーンごとのフレームレートの種類と特徴

フレームレートの数値は幅広く、用途によって以下のような種類に分かれています。多くの方がテレビで映像を見た経験があるでしょう。テレビの見え方を基準に、そのほかの用途の見え方を想像してください。

フレームレート用途
3~10fps 監視カメラ
24fps  映画
30fps テレビ
120~240fpsスポーツ用カメラ・ゲーム

上記表では、セキュリティ対策として設置する監視カメラと、スポーツを撮影するカメラのフレームレートに大きな差があるのがわかります。同じカメラでも、撮影シーンが変わると設定する数値も大きく変わるのです。

ここからは、数値による特徴や動画の見え方の違いについてみていきましょう。

10fps以下の特徴

人間がスムーズな動画だと感じるのは30fps程度といわれています。低フレームレートでは、動画がカクカクとした映像に見えるのが特徴です。10fps以下になると動画に滑らかさを感じなくなり、5fps以下では静止画が少しずつ動いているようにしか見えません。

ニュースなどで、カクカクとした監視カメラ映像を見た経験がある方も多いのではないでしょうか。これは、監視カメラのフレームレートが5fps以下に設定されている場合が多いためです。

120fps以上の特徴

スポーツやゲームでは120〜240fps以上の設定が使われています。低フレームレートでは、スポーツシーンやゲームのアクションシーンなどを捉えきれず、何が起きているかが伝わりにくい映像になってしまいます。

120fps以上では、肉眼では追いきれない物体の動きも鮮明な動画として残せるため、目まぐるしく変わるスポーツシーンでも、しっかりと動きを追えるのです。映像美が魅力の3D映画にも120fps以上に設定されています。

テレビと映画のフレームレートが違う理由は?

テレビと映画を比較すると、わずかにフレームレート数が異なり、映画は低く設定されています。映画はテレビよりも歴史が古く、当初は16fpsの無声映画が主流でした。しかし、映像に音声が付くようになると映像と音のずれが発生するため、24fpsに変更され現在に至ります。

テレビと映画を比較した際、映画がわずかにカクカクしているように感じるのは、映画のフレームレートがテレビよりわずかに低いためです。現在のテレビ放送では、生放送でも音のずれがなく鮮明な映像が映る30fpsが一般的です。

「高ければよい」は間違い?高フレームレートの注意点

監視カメラでもスポーツシーンや3D映画のような滑らかな動画が撮影できるのであれば、フレームレートを高く設定したほうがよいと思う方もいるかもしれません。しかし、数値が高くなるほどデータ量が増えていく点には注意が必要です。

ここでは、高フレームレートに設定する際の注意点について詳しく解説します。監視カメラだけでなく、通信環境や必要な機材などにも着目しましょう。

注意点1.データ容量を圧迫してしまう

高フレームレートでは画像の枚数が多くなるためデータ量が増え、データ容量を圧迫してしまいます。そのため、データを保存する記録媒体によっては、長時間の録画や保存ができない可能性があります。

また、インターネットを経由して監視カメラの映像をリアルタイムで見る場合に、高フレームレートに設定する際は注意しましょう。データが大きい場合はネットワーク回線に負担がかかるため、データの転送が間に合わず映像が途切れたり、動画の再生や保存に時間がかかったりする可能性があります。

注意点2.適した通信環境や機材が必要になる

フレームレートを高く設定しても、ディスプレイのリフレッシュレートが低い場合はフレームレートも低い数値で出力されます。そのため、高フレームレートで撮影や録画する場合は、求める動画のクオリティに適したディスプレイや記録媒体などの機材を揃える必要があります。

また、インターネットを介して監視カメラの映像を確認する場合には、スムーズに通信できるインターネット環境も必要です。インターネットを介して動画を確認する際に動画が途切れる場合は、フレームレートを下げると改善するケースがあります。

監視カメラにおすすめのフレームレートは?

ここでは、監視カメラにおすすめのフレームレートの数値について解説します。監視カメラの場合にはいくつかの選択肢があるため、用途によって設定を変更するのがおすすめです。

一般的な監視カメラのフレームレートと、10fps以上に設定するとよいケースについてみていきましょう。

一般的なのは3〜5fps

多くの監視カメラは、3〜5fps程度で運用されています。数値が低いため、映像はカクカクしているように見えますが、一時的に映った人物や物体を確認できればよい場合は十分でしょう

低フレームレートの場合に注意しなければならない点は、現場で起こった現象を捉えきれない点です。人物や物体の速い動きが監視カメラに映らず、犯罪や不正行為などを見落とす可能性があります。

そのため、高いセキュリティが必要な場所では数値を低く設定しすぎず、人物の動きをしっかりチェックできる設定にすると安心です。

10〜30fpsが必要なケース

監視カメラで10〜30fpsが必要になるケースは、AIによる映像の判別に利用したい場合車両ナンバーを判別したい場合などです。数値が低いと、車などの速い被写体を捉えきれません。そのため、例えば駐車場の監視カメラを低フレームレートに設定した場合は車両ナンバーを捉えきれず、犯罪者を特定できない可能性があります。

人物や車などの動きをしっかりと捉えたい場合には、数値を高く設定しましょう。また、AIが人物の顔や車両ナンバーから本人確認を行う場合も、AIが問題なく判別できる数値をチェックしてから設定しましょう。

監視カメラの最適なフレームレートを決める方法

ここでは、監視カメラの用途に合わせてフレームレートを決める方法について解説します。

監視カメラの映像をどのように利用したいかデータを保存できる容量はどのくらいかをチェックし、快適に監視映像を確認できる設定を見つけてください。

方法1.監視カメラの用途に合わせて決める

前述した通り、監視カメラの用途によって必要なフレームレートの数値が変わります。そのため、まずは一時的に映った人物や物体を確認できればよいのか、被写体のスムーズな動きを確認したいのかなどの用途について考えてみましょう

監視カメラの設置場所や映り込む可能性がある被写体の特徴などによって、フレームレートの適切な数値が異なります。被写体の動きを撮り漏らさないようにしたい場合は数値を高く設定しましょう。不特定多数の人物が通り過ぎる場所で、人物の顔などを一時的に捉えられれば十分な場合は、数値を低く設定しても問題はないかもしれません。

方法2.保存できるデータ容量に合わせて決める

監視カメラの映像を録画したり保存したりするためには、ハードディスクなどの記録媒体が必要です。録画できる時間や動画を保存できる期間は、記録媒体の容量によって決まります。インターネット上のストレージに動画を保存する場合も同様です。

監視カメラのフレームレートによってデータ量が膨大になってしまうケースがあるため、利用する記録媒体がどの程度のデータを保存できるかチェックしましょう。録画時間や動画の保存期間は利用シーンによって変わります。記録媒体の容量を確認し、監視カメラの映像をどのように録画・保存するかを明確にしましょう。

監視カメラのフレームレートは用途に応じて設定しよう!

フレームレートが高いほどスムーズな動画になりますが、監視カメラの設定をする際は、用途に合った数値に設定しましょう。3〜5fpsでも映った人物の判別は問題なくできますが、AIによる映像の判別や車両ナンバーの判別を正確に行うためには10〜30fps程度の設定が必要です。

また、数値が高くなるとデータ量が増えるため、記録媒体の容量によって録画できる時間や動画の保存期間が変わります。まずは監視カメラの映像をどのように利用するかを検討し、必要な機材や環境を整えましょう。

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Q&A

Q:フレームレートやfpsとは何ですか?

A:フレームレートは、1秒間に何枚の静止画を撮影できるかを示す指標です。fps(frame per seconds)はフレームレートの単位で、1秒間に30枚の画像が表示される場合は30fpsとなります。

Q:監視カメラにおすすめのフレームレートはありますか?

A:監視カメラのフレームレートは3〜5fpsが一般的ですが、AIによる映像の判別をしたり、車両ナンバーを判別したりする際は10〜30fpsに設定すると見やすくなります。フレームレートは監視カメラの用途に合わせて設定しましょう。

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