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ビルに防犯カメラを設置するメリットとは?設置場所や注意点も解説

  • ビルに防犯カメラを設置するメリットとは?設置場所や注意点も解説

    監視カメラ

  • 2025.09.8

ビルに防犯カメラや監視カメラを設置すれば、「犯罪・不正行為の抑止力になる」「トラブルを早期解決できる」「警備費用を削減できる」などさまざまなメリットを得られます。

一方で、ビルに防犯カメラを設置する際にはいくつかの注意点があるほか、設置場所に応じて適切な防犯カメラを選定しなければなりません。

この記事では、防犯カメラをビルに設置したいと検討されている方へ向けて、防犯カメラを設置するメリットから注意点まで解説します。

国内の防犯カメラ市場

国内の防犯カメラ市場

2024年度における国内監視カメラ市場規模は、前年度比112.7%成長の2,252億円が見込まれており、今後5年で4,108億円まで成長すると予測されています。

国内監視カメラ市場は、IP(ネットワーク)カメラやAI機能によって利用用途が増加したことで市場の需要も拡大しており、今後も堅調に成長していく見通しです。

その中でも国内の防犯カメラ市場拡大に大きく貢献した要因として、「クラウドカメラサービス」の普及が挙げられます。

クラウドカメラサービスとは、ビルなどに設置された防犯カメラの画像データを、インターネットを経由してクラウド上のサーバーに記録・保存するサービスです。従来よりも設備の準備コストを抑えられるほか、データの管理負担を減らせるメリットもあり、利便性から導入が広まっています。

クラウドカメラサービスの国内市場を見ると、2023年度には44万台だったカメラ累計稼働台数も、2029年度には131万台まで成長すると予測されているのも事実です。

クラウドカメラサービスはサブスクリプション型での提供が主流となっており、比較的安価に導入できることから、中小企業などにも市場の裾野が拡大しています。

参考:株式会社矢野経済研究所「監視カメラ/システム国内市場に関する調査を実施(2024年)

ビルに防犯カメラを設置するメリット

ビルに防犯カメラを設置するメリット

ビルに防犯カメラを設置するメリットは複数あります。ここでは、主なメリットとして「犯罪・不正行為の抑止力になる」「トラブルを早期解決できる」「警備費用を削減できる」の3つについて解説します。

犯罪・不正行為の抑止力になる

防犯カメラはビル内で犯罪・不正行為を行う者への抑止効果に繋がります。防犯カメラを設置すれば、犯罪・不正行為の現場を記録できるのがポイントです。不正行為がすべて録画されてしまうため、犯罪者心理に警戒心を与えられます。

外部からの侵入だけでなく、ビル内にいる社員やスタッフなどの内部犯行を抑止できるのも、防犯カメラをビルに導入するメリットのひとつです。

そのため、防犯カメラとして犯罪・不正行為の抑止力を求める場合は、カメラの種類や設置場所もあえて目立つように配置するケースも多くなっています。ビル内での犯罪・不正行為が発生するリスクを最小限に抑えたい場合は、防犯カメラの設置が特におすすめです。

トラブルを早期解決できる

防犯カメラをビル内に設置していれば、万が一の犯罪・不正行為が発生した場合でも、トラブルの原因を特定して早期解決できるメリットがあります。防犯カメラの映像は警察の捜査資料として利用できるケースもあり、「犯行内容の確認」「犯罪者の特定」に役立てられるのは、防犯カメラならではのメリットです。

そのうえ、社員やスタッフなどの内部犯行を疑わずに済むのもポイントです。万が一のトラブルが起きた際も、ビルに設置した防犯カメラによって犯人特定をスピーディに実現することで、ビル内部の不和を防いで円満なコミュニケーションを保ちます。

警備費用を削減できる

ビルに防犯カメラを導入すれば、警備員の常駐などに比べて大幅にコストカットを実現できるのもメリットのひとつです。ビルのセキュリティレベルを上げるためには、警備員を常駐させてビル内の巡回や出入口などに配置するのが一般的ですが、警備員の費用が大きな負担となります。

ビル内の各所に防犯カメラを設置すれば、警備員の巡回業務や出入口への配置などを行う人員を大幅に減らせるため、警備にかかる費用を大幅に削減可能です。夜間を問わず24時間365日稼働してくれるため、ビルの防犯カメラは優れたコストパフォーマンスを誇ります。

ビルで防犯カメラを設置する場所

ビルで防犯カメラを設置する場所

ビルに防犯カメラを設置するといっても、「設置場所」によってニーズは異なります。ビルの管理区域を大きく分けると「共用部」と「専有部」があり、共用部のセキュリティ対策はビルオーナーや管理者の役目として実施する必要があります。

特に、エントランス・裏口・エレベーター・廊下・階段・駐車場・ゴミ置き場に防犯カメラを設置することで効果的にセキュリティ対策が可能です。

エントランス・裏口

エントランスや裏口などは、不法侵入や貴重品などの持ち出しといった犯罪が発生しやすい場所です。そのため、ビルのエントランス・裏口に防犯カメラを設置すれば、不審な人物を発見しやすくなります。

また、防犯カメラの設置が犯罪の抑止効果となり、大きなトラブルの発生リスクを最小限に抑えられます。

エレベーター

ビルのエレベーターホールやエレベーター内では無人となる時間帯が多いので、犯罪・不正行為が起こりやすい場所です。特に密室であるビルのエレベーター内では痴漢、強盗、器物損壊などの犯罪行為を未然に防ぐ必要があり、抑止効果のある防犯カメラの設置は大変重要となってきます。

廊下・階段

ビルの廊下や階段のセキュリティ対策は監視する範囲が広いため、設置する防犯カメラの種類や場所に注意が必要です。不審者の姿を確実に撮影できるように、階段の踊り場や廊下の角など、死角になりやすい場所へ確実に防犯カメラの設置をする必要があります。

駐車場

ビルの駐車場は車上荒らしやいたずらなどの犯罪が発生しやすい場所です。防犯カメラの設置場所としては駐車場入口、駐車スペース、精算機などが撮影可能な柱や屋根などの高い位置に設置すると効果的です。外から見えやすい位置に設置すれば犯罪の抑止効果を見込めます。

ゴミ置き場

ビルのゴミ捨て場は不法投棄や放火などの犯罪が発生しやすい場所です。捨てられたゴミが荒らされることもあるため、ゴミ置き場全体を撮影できる防犯カメラを設置します。他の場所と同様に防犯カメラが設置されていると分かるよう、存在感を示せるような防犯カメラの種類・場所を選択する必要があります。

防犯カメラの種類

防犯カメラの種類

ビルの設置に向いている防犯カメラは、形状や機能によって数種類のタイプがあります。ビルのセキュリティとして設置する場合は、「ボックス型・パレット型」「ドーム型」「置き型」の3種類から選ぶのをおすすめします。

ボックス型・パレット型

ボックス型(バレット型)カメラは、本体とレンズが一体式となった四角柱タイプのスタンダードな形状の監視カメラです。一目でビルの監視カメラだと分かるため、設置することで犯罪などの抑止効果が期待できます。

ドーム型

ドーム型カメラは半球型のドーム状の監視カメラです。撮影方向は見た目では分かりづらい構造で、ボックス型に比べると目立ちにくく、ビル内の景観になじみやすい監視カメラです。広範囲を撮影できるため、少ない設置台数で全体の撮影をカバーできます。

置き型

置き型カメラは卓上に設置して使用する監視カメラです。コンパクトで工事が不要なため、手軽に設置して監視カメラとして利用できます。スマートフォンのアプリと連携して遠隔で監視できる種類もあり、さまざまな用途で使用できるカメラです。

ビルに設置する防犯カメラにおすすめの機能

ビルに設置する防犯カメラにおすすめの機能

ビルに設置する防犯カメラとして、もっともおすすめな機能は「クラウドカメラサービス搭載」の有無です。ネットワークカメラの画像・映像データをインターネット経由でクラウド上のサーバーに記録・保存しておけるため、盗難・損傷・紛失といったリスクがありません。

従来の防犯カメラは一般的に、「内蔵されているSDカードへ録画データを保存」「ビルの監視室などに設置されたビデオレコーダーで確認」の運用方法が多くなっていました。しかし、どちらの方法もビル内に設置された機器に録画データが保存されているため盗難や損傷のリスクがあります。

また、犯罪・不正行為が発生した際に映像を確認しようとして、「データがしっかり管理できていないせいで映像を見れない」といったトラブルに見舞われるケースも珍しくありません。費用をかけてビル内に設置した防犯カメラも、データが残っていなければ設置の意味を失ってしまいます。

その点、クラウドカメラサービスなら盗難や損傷のリスクもなく、安全な環境でデータが保存されているため、サービス内容に沿っていつでも内容を見返せます。

さらに、録画データはクラウド上のサーバーに保存されているため、スマートフォンやパソコンなどから遠隔で映像をリアルタイムに確認できるのもメリットです。過去の映像も遠隔で確認できるため、時間や場所を選ばずに利用できます。

そのため、複数拠点のビルに設置された防犯カメラ映像を、本部や1つのオフィスからすべて管理するといった効率化も実現できます。

ビルに防犯カメラを設置する際の注意点

ビルに設置する防犯カメラにおすすめの機能

ビルに防犯カメラを設置する際、性能や設置場所がミスマッチだと思ったような効果を発揮できない場合があります。また、導入時は利用者のプライバシーに配慮しなければならないのも事実です。

ここでは、ビルに防犯カメラを設置する際の注意点としてそれぞれを解説します。

設置場所とカメラの性能を考える

ビルの防犯カメラを設置する際は、撮影する目的を明確にしたうえで、「撮影場所」「範囲」「何を撮影するのか」をもとに防犯カメラのタイプを選定するのが重要です。

人の顔、車のナンバー、持ち出しているものなどを映像に収めたい場合は、高解像度タイプの防犯カメラがおすすめです。また、人の流れや来客者が来たことが分かりたい場合は、広角タイプの防犯カメラを選択するなど、映像に収めたいものを明確にしましょう。

さらに、セキュリティを重視する場合には、死角を作らないよう複数台のカメラを設置することも考える必要があります。時間帯によっては太陽光が入り逆光となる場合には、逆光補正機能搭載の防犯カメラが必要です。

利用者のプライバシーに配慮する

個人を特定できる映像は、個人情報にあたります。個人情報保護法では、防犯カメラを設置してカメラ画像を取り扱う場合には、さまざまな安全管理措置を講じることが義務付けられています。

参考:個人情報保護委員会「カメラ画像を取り扱う場合の安全措置としての注意点

特に、更衣室やトイレはプライバシー空間となるため、内部に監視カメラを設置しないのは当然です。他の場所から思わぬ形で映り込まないよう、内部の見えない入口だけに留めるなど細心の注意を払う必要があります。

防犯カメラで安心して利用できる環境を実現しよう

ここまで、ビルに防犯カメラを設置するメリット、設置場所や注意点について解説しました。ビルのセキュリティを向上させるために、防犯カメラの導入を検討してはいかがでしょうか。

防犯カメラの導入をお考えの方で、カメラの選定にお困りの方は、安心と信頼をお届けするアートのセキュリティカメラシリーズをご検討ください。豊富なラインナップでドーム型、バレット型、広角タイプ、魚眼タイプなど、ニーズに合わせた多様な製品をご用意しています。

セキュリティ機器専門メーカーであるアートが提供する高品質・高機能な監視カメラは、万一の不具合や故障でも、長期保証・充実のサポートで安心してお使いいただけますので、ぜひご検討ください。

アートのセキュリティカメラシリーズ

Q&A

Q:防犯カメラの映像の保存期間はどれくらいですか?

A:設置場所や記録方法によって異なりますが、ハードディスクの場合:1TBで75時間(画像フルHD・30fps)、クラウドの場合:契約日数分(必要な保存期間を選択可)となります。

Q:防犯カメラを設置してはいけない場所はどこですか?

A:他人の敷地内、プライバシーに関わる場所(更衣室、トイレなど)。

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