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MIFAREカードとは?ほかの規格との違いもあわせて解説

  • MIFAREカードとは?ほかの規格との違いもあわせて解説

    ICカード認証

  • 2023.11.3

電車の改札口をはじめ、コンビニエンスストアやスーパーマーケットでの支払いなど、非接触ICカードが使用される場面が増えています。支払いの場面のみならず、扉の解錠やシステムの認証など利用場面も多岐にわたります。病院の診察券やスーパーの会員証にも使用されており、日常生活で多くの方が目にしているでしょう。

そんな非接触ICカードの規格にはさまざまなものがあり、なかでも世界的に広く利用されているものがMIFAREカードです。本記事では、MIFAREカードについて種類や仕様などについて解説します。また、MIFAREカードと同じように使用されるFeliCaやNFCについても紹介します。非接触ICカードの導入を検討されている方は、最後までご覧ください。

MIFAREカードとは?

MIFARE(マイフェア)とは「MIkron FARE-collection System」を略したもので、オランダの「NXPセミコンダクターズ社」が特許・商標を持つ非接触カードおよび通信規格を指します。非接触型ICカードの国際通信規格である「ISO14443TypeA」に準拠したオープンなシステムで、誰でも開発が可能です。

非接触型ICカードとして世界での普及率が高く、累計出荷枚数は世界で数十億枚を超えているとの予測もあります。会員カードやカードキー、交通系ICカードや電子マネーなど多方面で活用されています。

MIFAREカードの種類

MIFAREと名付けられた非接触ICカードは、特徴によって下記の4種類に分けられます。

  • MIFARE Classic
  • MIFARE UltraLight
  • MIFARE DESFire
  • MIFARE Plus

それぞれについて解説します。

MIFARE Classic

「MIFARE Classic」は、1994年に登場し各所で最初に採用されたタイプです。低価格なのが特徴で、電子マネーや交通系ICカードなどで採用されています。一方で国際規格の「ISO/IEC 14443-4」には対応しておらず、認証と暗号化プロトコルには独自のものが使われています。

以前は「MIFARE Standard」との名称でしたが、暗号化のアルゴリズムの脆弱性が判明したのちは「MIFARE Classic」に改名されました。しかし、そのあとも脆弱性が見受けられるため、新規採用はおすすめできません。また、カード情報を読み取るリーダーなど未対応の機種もあるため、注意が必要です。

MIFARE UltraLight

「MIFARE UltraLight」は、「MIFARE Classic」からセキュリティ機能を除き、メモリ容量も64バイトまで削減した簡易版です。国際規格「ISO/IEC 14443-4」と「NFCフォーラム Type 2」に準拠しています。

セキュリティキーを持てませんが、パスワード機能で簡易的な認証が可能です。低価格で利用できるため、会員証や電子チケットなどの使い捨てチケットにも利用されています。

MIFARE DESFire

「MIFARE DESFire」は「MIFARE Classic」に比べてセキュリティ機能が高いトリプルDES認証を採用しています。国際規格「ISO/IEC 14443-3,4」と「NFCフォーラム Type 4」に準拠しておりスマートフォンアプリとの連動も可能です。

メモリ構造を自由に変更できるためさまざまなシステムに柔軟に対応できます。高速通信・高セキュリティ・複数アプリケーション搭載可能などの万能性を持ち合わせており、世界各国の交通券でも使用されています。

MIFARE Plus

「MIFARE Plus」は、AES暗号を採用し「MIFARE Classic」よりも高いセキュリティを持つ方式です。互換モードを搭載しているため、AES暗号未対応で使用していたこれまでのリーダでも利用可能です。

日本国内ではまだ流通は少ないですが、「MIFARE Classic」からの切り替えでこれから利用が増えてくるだろうといわれています。欧米各国の公共機関のセキュリティカードやマネーカードでの利用が広がっています。

MIFAREカードの仕様

ここまでMIFAREカードの種類についてまとめました。ここからは、MIFAREカードの仕様について解説します。

固有製造番号

固有製造番号とは、カード一枚一枚に割り振られた製造番号を指します。専用のリーダーを使用すると、カードの製造番号の読み取りが可能です。

この製造番号を読み取って、ほかのカードとの判別を行い不正利用を防ぎます。MIFAREでは固有製造番号がUIDと呼ばれ、英数字8桁で構成されています。

セキュリティレベル

セキュリティレベルとは、カード内の情報を不正から守る安全性のレベルです。カード内の情報をエンコード処理によって暗号化を行い、専用のシステムでしか読み取れないようにしています。

MIFAREカードでは、タイプによってセキュリティレベルが異なります。低価格を実現するためにセキュリティレベルを下げている「UltraLight」タイプや、トリプルDES認証を採用し強力なセキュリティ機能を実現した「DESFire」タイプなど、用途に合わせてセキュリティレベルを選択可能です。

価格

MIFAREは、性能を最低限に抑え、大量生産によって低価格を実現しています。使い捨てのチケットで使用する場合など、セキュリティレベルや処理速度といった性能に高度なものを求めないような場面では、より低価格で導入できる「UltraLight」タイプが有効です。

データ容量

データ容量とは、カード内に保持できる情報の容量で、ユーザーが自由に利用できます。MIFAREではタイプによって容量が異なりますが、低価格を実現するために低めに設定されているタイプもあります。容量が大きいタイプであっても、実運用では使い切れない場合も多いので、想定する使用方法に合わせて選ぶとよいでしょう。

MIFAREカードの特徴

ここからはMIFAREカードの特徴を3つ解説します。

  • 世界的に使用されている
  • 通信距離が長い
  • 拡張性が高い

1:世界的に使用されている

MIFAREは、日本規格のFeliCaと同じ13.56MHzの近距離無線通信規格を採用しており、国内ではタバコ購入用カードのTaspoなどで採用されています。一方で、世界的には最も多く採用されておりロンドン・北京・ソウル・モスクワ等では公共交通機関で使用されています。

MIFAREのチップは大量生産、機能簡素化により比較的安価に導入が可能なため、今後、世界だけでなく日本でも利用場面が広がっていくでしょう。

2:通信距離が長い

MIFAREの通信距離は100mm程度のタイプが多いです。近接型の非接触タイプと呼ばれる仕様となっており、認証装置にカードをかざして使用できます。

装置に密着させる必要がなく利用可能です。一般的にもFeliCaよりもMIFAREの方が通信距離が長いと言われています。

3:拡張性が高い

MIFAREのなかでも「DESFire」は、信頼性・拡張性の高さが特徴です。非常に小さなチップであるため、スマートフォン・ウェアラブル&リストバンド・スマートカード・ペーパーチケットなどに組み込み可能です。アクセス管理やイベントチケット・交通機関の乗車券など広い場面での利用が期待できます。

MIFAREカードと間違いやすいFeliCaとNFC

MIFAREカードと間違いやすい非接触型ICカードとしてFeliCaとNFCがあります。ここから、FeliCaとNFCの特徴についてまとめ、MIFAREカードとの違いを解説します。

日本規格のFeliCa

FeliCaは、MIFAREと同じ13.56MHzの近距離無線通信規格を採用している非接触型ICカードです。FeliCaは国際規格ではなく日本の規格で、一見違うものに見えますが、広い意味ではNFCの中の規格の1つといえます。

とはいえ、互換性があるわけではないので、同じNFCだと思っていると利用が制限される場合があるため注意が必要です。MIFAREと比べると、FeliCaは処理速度や容量などの性能面では勝りますが、価格は高くなる場合が多いです。

また、FeliCaの固有製造番号は、IDmと呼ばれ16桁の数字で表記されています。Mifareと比べると桁数が多いので、信頼性が高くなっています。

近距離無線通信の規格の総称であるNFC

NFCとは「Near Field Communication」の略で、近距離無線通信の規格(国際規格)です。NFCには以下の4つの規格があります。

  • Type A
  • Type B
  • ISO/IEC 15693
  • Type F

MIFAREはType A、FeliCaはType Fに分類されます。

日本国内の具体例としては、Type Aはたばこを購入する際に必要な「taspo(タスポ)」に利用される規格、Type Bは運転免許証やマイナンバーカードの規格です。ISO/IEC 15693は、商品管理用のICタグやラベルに利用されています。Type Fは、主に交通系ICカードや電子マネーで使われている規格です。

MIFAREとFeliCaどっちを選ぶべき?

MIFAREもFeliCaも機能面では大きな違いはありません。データ容量や処理速度ではFeliCaが優位ですが、費用面ではMIFAREが優位にあります。

例えば、交通機関での採用を考えた場合、短時間で大人数を処理する必要がある場合は、高性能なFeliCaが適しています。また、大人数での利用が考えられない場合は、コストを抑えたMIFAREを採用するとよいでしょう。

実際の利用場面を想定して適切な規格を選ぶのが重要です。ただし、海外での使用を考えた場合には、世界的に導入事例の多いMIFAREを採用するのが無難です。

MIFAREカードの特徴を理解し活用しよう

ここまで、世界的に広く利用されている非接触型ICカードのMIFAREカードについてまとめました。1994年に登場してから現代に至るまで、技術の進歩と利用場面の変化に晒されながら進化を遂げてきているMIFAREカードの特徴を理解できたのではないでしょうか。

世界的に最も利用されているため、メリットは大きいといえます。非接触型ICカードの利用をお考えの方は、コストを抑えて導入できるMIFAREカードを検討してみるとよいでしょう。

なお、アートでは、ICカードや生体認証など多彩なリーダー対応の入退室管理システム「X-LINE」をご用意しておりますので、ぜひご確認ください。

※「FeliCa」は、ソニー株式会社の登録商標です。
※「MIFARE」は、NXP B.V.の登録商標です。

Q&A

Q:MIFAREカードとは何ですか?

A:オランダの「NXPセミコンダクターズ社」が特許・商標を持つ非接触カードおよび通信規格で、世界で最も利用されている規格です。

Q:MIFAREカードに適した利用シーンは?

A:低コストで非接触を実現したい場合に有効です。会員証や電子チケットなどの使い捨てチケットなどでも利用されています。

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  • ポイント1

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    ポイント2

    ICカード・テンキー・生体認証などさまざまな認証方式を組み合わせ可能

    ポイント3

    共連れ検出や2名同時認証などセキュリティ機能も充実

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